『妖の華』伝奇小説や刑事小説が好きな人におすすめしたい1冊です!

本の紹介

こんにちは!誉田哲也さんが大好きなケンタです!今回は、そんな誉田哲也さんの

『妖の華』をご紹介いたします。誉田哲也さんの世界観が好きな方、刑事小説が好きな方、

エロさやグロさの描写が好きな方にはおすすめの1冊です!

 

内容紹介(裏表紙より)

ヒモのヨシキは、ヤクザの恋人に手を出して半殺しにあうところを、妖艶な女性に助けられる。

同じころ、池袋では獣牙の跡が残る、完全に失血した惨殺体が発見された。

その手口は、3年前の暴力団組長連続殺人と酷似していた。

事件に関わったとされる女の正体とは?

誉田作品すべての原点となる伝奇小説!

主な登場人物

紅鈴(べにすず)

小柄で美しく、妖艶さをもつ女性。風俗店で働きながら、多くの男たちを魅了してきた。見た目は人間だが、400年以上生き続ける闇神(日本古来の吸血鬼)。

欣治(きんじ)

紅鈴と同じ闇神で、紅鈴が永年愛した男。200年前に紅鈴から血分けを受け、闇神となった。3年前の暴力団組長連続殺人の時に死んでしまった。

ヨシキ

ヒモ生活を送っていたが、紅鈴と出会い・好きになったことから環境が大きく変わることになる。

井岡刑事

関西弁でお調子者。誰よりも早く失血殺人の手口に感ずく、嗅覚の高い刑事。

 

 

こんな人に読んでほしい

エロさとグロさの要素が強い小説が好きな人。

爽快なアクションシーンが好きな人。

時間をかけてゆっくり本を読みたいと思っている人

 

注目ポイント

爽快なアクションシーン

本作では、闇神・ヤクザ・警察との間で起こる争いの場面が多く出てきます。細かい描写とともに、グロさもありますので誉田哲也ワールドに引き込まれてしまいます。

 

井岡刑事の活躍

感性が高いゆえに突拍子もないことを言い出す井岡刑事は、警察内部から変わり者扱いされ、管轄所をたらい回しにされていた。唯一、3年前に起きた暴力団組長連続殺人の殺害手口を感性から導き出したいた男。井岡刑事の活躍が、事件解決のカギを握る。

 

心理の描写

登場人物の心の葛藤が丁寧に描かれている。最愛の男を亡くした紅鈴の前に、その男に酷似したヨシキが現れ、同じ轍を踏まないとあがく紅鈴。

好きな女から想像の斜め上をいく告白をされ、非現実的な世界に向き合おうとするヨシキ。

あり得ない事が起き、状況を整理する井岡刑事。一匹狼だった井岡の推理と体を張った調査で、道が開く。

 

感想

冒頭にも伝えた通り、私は誉田哲也さんの小説が大好きです。今まで姫川シリーズは読んできたのですが、妖シリーズは初めてだったのでとても楽しめました。

まず、読んでみて思ったのは、デビュー作だとは思えないくらいに、今の誉田哲也ワールド全開で面白かったです。上記で紹介した登場人物以外にも、たくさんの登場人物が出てきます。それぞれの視点から物語が進んでいくので、時折に頭を整理しながら読み進めていくこともありました。それでも、人物ひとりひとりを丁寧に描写されているので、読み始めたら一気に読み進めてしまいました。

また、『妖の華』は妖シリーズの1作目でもあり、後に出る『2作目 妖の掟』・『3作目 妖の絆』の兼ね合いもあり、若干説明不足な点もありますが、それは後からのお楽しみとなるかと思います。

本作の『妖の華』では、小柄で美しい外見とは反して、真の姿には化け物の一面もあり、そこには人間としての感情と闇神としての感情とが入り交ざり、葛藤の中で繰り広げられていくストーリがとても良かったです。適度なグロさと、ストーリーのスピード感が丁度よくて、2作目の妖の掟を早く読みたくなりました。

また、姫川シリーズでお馴染みの井岡刑事と國奥監察医が出てきます。とくに井岡刑事は本作のキーマンであり、彼が居なければ警察は何も解決できず終わるでしょう。

吸血鬼・ヤクザ・警察と繰り広げられる物語、エロさ・グロさ・恋愛の要素も入っており、ボリーム満点の伝奇小説でした。

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