こんにちは。たまに、楽しかった学生時代に戻って、また青春を味わいたいなと思ってしまうケンタです。昔は野球をやっていたので、がむしゃらに白球を追いかけていた時代に戻りたいと思ってしまいます。
今回は『フーガはユーガ』という小説をご紹介します。この小説の主人公は特殊能力が使える双子のお話です。
内容説明(裏表紙より)
常盤優我は仙台市内のファミレスで、
1人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、
幸せでなかった子供時代のこと、
そして、彼ら兄弟だけの、誕生日にだけ起きる
不思議な現象、『アレのこと』
2人は大切な人々と出会い、
特殊な能力を武器に、邪悪な存在に
立ち向かおうとするが。。。
本屋大賞ノミネート作品。
主な登場人物
常盤 優我(ときわ ゆうが)
双子の兄。勉強が得意で落ち着いた性格。運動が苦手。
常盤 風我(ときわ ふうが)
双子の弟。運動が得意で活発な性格。勉強が苦手。優我の2時間後に生まれた。
高杉(たかすぎ)
番組制作者として、優我に能力のことを取材しているが、高杉には双子にとってとても許しがたい過去があった。
ワタヤホコル
双子の同級生。控えめな性格から、学校ではいじめられていた。あだ名はワタボコリ。いじめられているところを双子が助けたことから、親しくなる。後に、双子にとってのキーパーソンとなる。

こんな人に読んでほしい
家庭環境に不満がある方
SFのような設定が好きな方
困難に立ち向かう、勇気をもらう小説が好きな方
注目ポイント
双子が持つ特殊能力
父親は暴力を振るい、母親は見て見ぬふり。そんな劣悪な家庭環境の中で生まれた兄の優我と、その2時間後に生まれた弟の風我。
5歳の時だった。兄の優我が父親に暴力を振るわれている、弟の風我を助けたいと強く願った瞬間に、父親が自分を見下ろしていた。隣の部屋にいた風我と目が合って驚くとともに、双子は何が起こったのか理解できずにいた。
小学生になってもその現象は続き、研究を重ねた結果で分かったことは、誕生日の日の10時10分から2時間おきに場所は入れ替わるという事。
血濡れたシロクマ
暴力を振るう父親と、無関心な母親がいる家に帰宅するのが億劫になり、中学生になる頃には近くの岩窟おばさんが営むリサイクルショップでアルバイトをするようになった。
ある日、岩窟おばさんから処分してほしいと、釘が刺さり血濡れたような色のシロクマのぬいぐるみを渡される。そんな不気味なシロクマを片手に夕方の町を歩いていたところ、小学校からのいじめられっ子だったワタヤホコル(通称:ワタボコリ)がいじめられている現場に遭遇した。
特に仲が良かったわけではないので、助ける理由はなかったがいじめていた広尾を父親と重ね、正義感から助けることにした。
ワタボコリを助け、帰宅している途中で家出をしてきたという少女と出会う。血濡れたシロクマを処分していなかった双子は、そのぬいぐるみをお守り代わりにと少女にあげることにした。
後日、双子の耳に入ってきたのは、その少女がひき逃げの被害に会い、亡くなったという事。しかも、木に縛り付けられ何度もひき殺されたという事も。
双子を超えた絆
恋人と同棲することにした風我は、暴力をふるう父親の元に優我を残して家を出ることを躊躇してしまう。優我は気にするなと言うが、風我は訳があって手に入れた大金で、優我に予備校に行き勉強して大学に進学しろという。
この金はお前のものだ、俺が使うべき金じゃない という優我に風我は表情を緩めこう言います。
「じゃあちょうどいい。優我の人生は俺のものでもある」
「二人で二つの人生だ。どっちも俺たちのものだ」
感想
双子の人生に圧倒され、勇気に感動しました。
貧しい環境で育ち、父親の暴力に怯え、母親には見て見ぬふりをされる。 そして、そんな日々をじっと耐える双子。 いたって平凡に暮らしてきた自分が、いかに幸せだったのかを思い知らされました。
現代の理不尽で不平等な世の中で生きる人たちに、勇気と希望をくれる小説だと感じました。
結末は、悲しい結果に終わってしまいますが、心打たれ涙する感動の1冊です。

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